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岡田 實
日本化学会誌, 81(3), p.367 - 371, 1981/00
X線強度の値は既知の放射性核種の約10%について測定されているに過ぎないから、文献中に埋もれている未解析のX線スペクトルを解析することにより多数の核種のX線強度を実験結果の中から探索した。すなわち、強度の分っている線と強度の分っているX線の各全吸収ピークを共に含むような線スペクトルを文献から集め、その既知の強度と「スペクトルから読み取れるピーク面積」とに基づき、試行錯誤法によって効率曲線の「最適な形」を得た。この「形」を適用して(文献中の未解析ピークの解析によって)得られるX線強度の不確かさは、既知のX線強度値の誤差よりも小さい場合がある。従って、この「形」はX線強度値を手に入れる補助手段として有用である。必要な期間も費用も比較的少ない。